スポットワーク市場 クォータリーレポート【2025年 1Q(2024年11月-2025年1月)】

スポットワーク市場・クォータリーレポート【2025年1Q(2024年11月-2025年1月)】

株式会社タイミー・スポットワーク研究所では、これまでタイミーに掲載された募集データをもとに、オファー時点の募集件数・平均時給・平均労働時間などの数値を三大都市圏とそれ以外、職種別に算出し、「スポットワーク市場 クォータリーレポート」として発表します。

調査ダイジェスト

  • 2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)の三大都市圏のスポットワーク平均時給は1,176円(前年同期比+2.6%)
  • 2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)の全国のスポットワーク募集件数は350.9万件(前年同期比+43.8%)
  • 2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)の延べ総労働時間(稼働実績)は2,432万時間(前年同期比+36.9%)
  • 2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)の総賃金額(実績)は280億円(前年同期比+40.2%)

平均時給・オファー件数ともに増加傾向継続。総労働時間は延べ2,432万時間に達する

2025年1Q(2024年11月-2025年1月)のデータによると、スポットワーク市場は引き続き成長が続いています。三大都市圏における平均時給は1,176円と、前年同期比で2.6%の増加となりました。過去1年間を通して、一貫して前年比2~3%程度の賃金上昇が維持されています。職種別にみると、当期は「一般事務の職業」(前年同期比+10.2%)や「自動車運転の職業」(前年同期比+6.1%)が高い伸びを示しました。なお、平均時給の過去の傾向をみると、11-1月期の平均時給の水準は毎年高くなる傾向があります。これは最低賃金の引き上げの影響に加え、年末年始を含むことによる季節的な労働需要の増加が影響していると考えられます。

全国の募集件数については、2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)には全国で350.9万件と、前年同期比で43.8%増加しました。前四半期(2024年8-10月)の+66.4%からは伸び率が縮小しましたが、依然として高い伸びとなっています。地域別の特徴として、三大都市圏以外での伸び率(同+66.3%)が引き続き高く、スポットワークの地方浸透が進んでいます。職種別に案件数をみると、「接客・給仕の職業」「商品販売の職業」「運搬の職業」が全体の増加を牽引しています。この点は前四半期から継続してみられる傾向です。

2025年1Q(2024年11月-2025年1月期)の延べ総労働時間(稼働実績)は、2,432万時間でした。前年同期からは+36.9%の増加です。マーケットの成熟度合いが高まる中で伸び率は縮小していますが、依然として高い伸びが続いていると言えるでしょう。また、タイミーでのスポットワークで生まれた賃金の総額は280億円でした。年間(2024年2月から2025年1月まで)での総賃金額は927億円に達しています。スポットワークの利用は拡大傾向にあり、労働市場における存在感が増しています。

図:三大都市圏・平均時給

三大都市圏・平均時給

図:全国・タイミーを利用したスポットワークの総労働時間(実績)

全国・タイミーを利用したスポットワークの総労働時間(実績)

図:全国・タイミーを利用したスポットワークの総賃金額(実績)

全国・タイミーを利用したスポットワークの総賃金額(実績)

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※本データを引用する際は、「スポットワーク市場・クォータリーレポート(スポットワーク研究所)」を明記してください。

星野卓也

第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト 星野卓也

2011年一橋大学卒業後、第一生命保険入社。2021年一橋大学大学院経営管理研究科・金融戦略経営財務専攻卒(MBA)。2024年4月から現職。専門は日本経済の分析・予測。財政・社会保障・労働など制度知識を背景にした経済構造分析、政策提言などを行う。

https://www.dlri.co.jp/members/hoshino.html

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