
タイミー専任チームが拓く、一次産業のスポットワーク活用
日本の一次産業は、地域経済を支え、多くの雇用を生み出す主要産業の一つでした。しかし、基幹的農業従事者数は約20年間で半減しており、2000年の240万⼈から2024年には111万4千⼈にまで減少しています。さらに、65歳以上は79万9千⼈と全体の71.7%を占めており、平均年齢は69.2歳と⾼齢化が進んでいる状況です(※1)。同様に、漁業就業者数も減少傾向で、2023年は12万1,389人。平均年齢も57.1歳と水産業においても労働力不足に直面しています(※2)。
(※1)出典:農林水産省「令和6年度⾷料・農業・農村⽩書」
(※2)出典:水産庁「令和6年度 水産白書」
株式会社タイミーでは、一次産業(農業・漁業など)における人手不足問題の根本的な解決を目指すため、専門部隊を立ち上げました。活動として、スポットワークをより手軽に導入できるよう、専用ガイドブックで利用のポイントを解説したり、作業の細分化方法を提案したりしています。また、自治体やJA、漁業組合といった各団体と連携し、各地で説明会や個別相談会を開催することで、農家や漁業者の方々への認知度向上と活用サポートに力を入れています。
これらの取り組みにより、タイミーを利用する一次産業の事業所数は、2年間(2023年4月〜2025年4月)で約8.7倍と大きく増加しました。さらに、求人募集数も約5倍に伸びています。
「持続可能な一次産業」を目指し、農林水産省と連携
農林水産省は、政府の掲げる「地方創生2.0」の一環として、農山漁村の現場における課題解決を図るため、2025年2月に「 『農山漁村』経済・生活環境創生プロジェクト」を創設しました。このプロジェクト下において「 『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム」を立ち上げ、関係府省庁や地方公共団体、民間企業、教育機関、金融機関などが参画し、地域と企業のマッチングや連携のあり方について議論を進めています。
「 『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム」に参画
株式会社タイミーでも、これまで培ってきた一次産業分野でのスポットワーク導入実績やノウハウを活用し、「『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム」に参画。プラットフォームに設置する専門部会等においては、「通いによる農林水産業への参画・コミュニティ維持(地元企業等との連携)」および「農山漁村を支える官民の副業促進」に関する議論に参画し、「『農山漁村』課題解決実践要点集」の作成に貢献しました。
大企業による農山漁村現場への人材派遣等の取組促進に係る検討会にアドバイザーとして参画
農山漁村においては働き手確保はもちろん、地域との継続的な関わりを持つ「関係人口」を増やしていくことが、喫緊の課題となっています。その課題解決のためには、多様なステークホルダーが連携し、地域と企業が実践的かつ効果的に協力できる仕組みを構築し、具体的なプロジェクトを数多く生み出すことが不可欠です。
そこで、農林水産省が主導し、「大企業による農山漁村現場への人材派遣等の取組促進に係る検討会」が開催されます。本検討会では、都市企業による優良事例の創出を目的に、すでに農山漁村での活動実績がある大手企業や自治体、一次産業分野のソリューション提供企業が集まり、成果につながるポイントやインパクトの可視化・測定について検討を行っていきます。
タイミーもこの検討会にアドバイザーとして参画することが決定しました。これまでの一次産業におけるスポットワーク活用実績やノウハウを活かしながら、持続可能な農山漁村に貢献すべく、積極的に議論に加わってまいります。
「農山漁村」経済・生活環境創生プラットフォーム第2回シンポジウム登壇
2025年7月16日、「『農山漁村』経済・生活環境創生プラットフォーム」の第2回シンポジウムが開催され、弊社執行役員およびスポットワーク研究所 所長である石橋孝宜が登壇しました。

「農山漁村の課題解決が、新たなビジネスチャンスや企業の価値向上につながる~先進事例の紹介~」というテーマの中で、一次産業分野におけるスポットワーク活用事例の紹介および、有識者の皆様とのディスカッションを行いました。(弊社資料はこちら)

「農山漁村」インパクト創出 ソリューション実装プログラムに選定
さらに、農山漁村の課題解決を通じて、社会的・環境的な変化や効果(インパクト)を創出し得る取組を選定する「『農山漁村』インパクト創出ソリューション」の一つとして、タイミーが「一次産業の人手不足を解消するスポットワークサービス」をテーマに選定されました。
これは、高齢化や担い手不足が深刻な日本の農山漁村において、持続可能な地域社会を維持するための新たな官民連携の枠組みの中で、タイミーが提供するスポットワークサービスがその課題解決に貢献し得る優れた取り組みとして認められたことを意味します。

今後は、事務局の伴走のもと、地域の課題解決にタイミーの活用を希望する自治体様とともに事業化に向けて取り組んでいきます。
【番外編】精米工場への支援策としてサービス利用料無料の取り組みを開始
2025年現在、日本では米の価格高騰と品薄が続いており、全国各地で大きな問題となっています。備蓄米の放出により精米工場への依頼が殺到し、精米が追いつかない状況です。工場の作業量増加に伴い、従業員が業務過多になっている現状を受け、タイミーでは全国の精米工場を対象に、スキマバイトサービス「タイミー」のサービス利用料(ワーカーに支払う報酬の30%)を一定期間無料にする取り組みをスタートしました。
本取り組みを開始する当日には、小泉農林水産大臣とも意見交換をさせていただき、本取り組みの実現へと至りました。この施策を通じて、精米工場における現場の負担軽減や生産性の向上に貢献していきます。
本日、小泉進次郎農水相と面会しました!
— 小川嶺 (@Ryo_Ogawa70) 2025年6月5日
日程優先でオンライン面談になってしまったのですが、政府備蓄米を少しでも早く消費者へ届けるため、タイミーによる精米工場と働き手のマッチング活用について、力強いお言葉をいただきました。… pic.twitter.com/4tUvcfGoAf
これからも、一次産業のスポットワーク第一人者として、農林水産省、自治体、各経済団体と協業しながら、一次産業を担う事業者様のご支援を行っていきます。
一次産業領域に関するお問い合わせは、以下のフォームもしくは「info-spotwork@timee.co.jp」までご連絡ください。